第19回小規模事業者持続化補助金の攻略法とGeminiを「軍師」に変えるカスタム術



イントロダクション

今回の「monotips station」は、いつもとは少し違う雰囲気でお届けします。なんと編集長のあらかわが風邪で声が出ないというハプニングが発生!急遽、副編集長のしばっちが一人でマイクを握り、あらかわはチャットで突っ込みを入れるという「ハイブリッド・ソロ形式」での放送となりました。

取り上げるテーマは、多くの小規模事業者が待ち望んでいた「第19回 小規模事業者持続化補助金」の最新情報と、生成AI「Gemini(ジェミニ)」をより実戦的なツールに進化させるためのカスタマイズ術の二本立てです。

この記事では、補助金採択のための具体的な戦略から、AIに「忖度」させないための具体的なプロンプトまで、ビジネスの現場ですぐに役立つチップスを詳しく解説します。小規模事業者持続化補助金を活用して事業を加速させたい方、Gemini カスタマイズで業務効率を上げたい方は必見です。


1. 【第19回】小規模事業者持続化補助金の公募要領が公開!採択への最短ルート

1-1. 販路開拓の強い味方「持続化補助金」の最新状況

2026年1月28日、ついに小規模事業者持続化補助金の第19回公募要領が公開されました。この補助金は、チラシ作成やホームページの改修、販促のための設備投資など、事業者の「販路開拓」を支援してくれる非常に使い勝手の良い制度です。

今回の公募でも、通常枠(最大50万円)に加えて、「賃金引き上げ枠」や「創業枠」などを活用することで、最大200万円までの補助を受けることが可能です。特に最低賃金の上昇が続く昨今、賃上げに取り組む事業者への支援は注目すべきポイントと言えるでしょう。

1-2. 審査員を納得させる「採択の3大ポイント」

しばっちは、補助金採択において最も重要なのは「単に何かが欲しい」という希望ではなく、経営計画の論理性であると強調します。

経営計画のストーリー性(一貫性)

「今の事業にはこの課題がある」「だからこの設備が必要」「導入すればこれだけの売上が見込める」という一連の流れが、一本の線でつながっている必要があります。

加点項目を漏らさず網羅する

「経営力向上計画の認定」や「賃上げの表明」など、公募要領に記載されている加点要素を確実に積み上げることが、激戦を勝ち抜く鍵となります。

具体的かつ現実的な事業計画

「広告を出す」だけでなく、「どの媒体で、どのターゲットに、何枚配布し、何件の成約を目指すのか」というレベルまで具体化することが求められます。

「集客はできるけど、在庫の仕入れとかには使えないやつですね」(あらかわ)

しばっちが解説するように、あくまで目的は「販路開拓」です。商品の仕入れ代金や、PC・カメラといった汎用性の高い備品には利用できない点に注意が必要です。

1-3. Webサイト関連費の「4分の1ルール」という落とし穴

現代のビジネスに欠かせないECサイト構築やネット広告ですが、この補助金では「Webサイト関連費」という枠組みで厳格な制限があります。

具体的には、補助金交付申請額の4分の1(最大50万円)までしか計上できません。例えば、50万円の補助金を受けたい場合、Web関連に使えるのは12.5万円までとなります。ウェブ制作をメインに考えている方にとっては少々物足りない金額設定であるため、実店舗の改装や機器導入と組み合わせて申請するのが現実的です。

1-4. 補助金は「後払い」!キャッシュフローの管理を忘れずに

一番の注意点は、補助金は「事業実施後の後払い」であることです。採択されても、まずは自分でお金を支払う必要があります。

今回のスケジュールでは、採択発表が2026年7月ごろとされています。申請から入金まで半年以上のタイムラグが発生するため、手元の資金繰りには十分な注意が必要です。しばっちは、「補助金をもらうこと自体を目的化せず、ビジネスを加速させるための手段として活用してほしい」と語ります。


2. Geminiの「AI接待」を卒業!自分専用の「軍師」にカスタマイズ

2-1. 生成AIの「過剰な忖度」に違和感を持っていませんか?

便利な生成AIですが、最近「こちらの機嫌を取りすぎている」と感じることはありませんか?何を提案しても「素晴らしいですね!」「完璧な視点です!」と褒めちぎるAIの姿勢は、一見心地よいものの、ビジネスの意思決定においては非常に危険です。

これをしばっちは「AI接待」と呼びます。耳に心地よい言葉ばかりを信じて行動した結果、現実の市場で手痛い失敗をしてしまう……そんな事態を避けるために必要なのが、Gemini カスタマイズです。

2-2. Gems機能を活用した「忖度なし」の環境作り

GoogleのGeminiには、特定の性格やルールを付与できる「Gems(ジェム)」という機能があります。ここに独自のシステムプロンプトを投入することで、AIを「おべっか使いの助手」から「冷徹な戦略参謀」へと変貌させることができます。

役割の定義:顧客ではなく「未熟なリーダー」として扱わせる

AIとの関係性を「主従」ではなく「戦友」や「厳しい師匠」に設定します。

行動指針:お世辞の抹殺と本質の追求

「素晴らしい」などの修飾語を禁止し、論理の甘さを即座に指摘するように設定します。

回答スタイルの指定:結論から、鋭く、攻撃的に

挨拶などの無駄なやり取りを省き、ビジネスの精度を上げるための情報のみを出力させます。

「AI口写しっていう言葉があるくらいですからね。AIにいい気持ちにさせられて、言う通りに全部行動して結果が出ない、という状況は起こりがち」(あらかわ)

2-3. しばっち流:AIを「軍師」に変える最強プロンプト

しばっちが実際に使用しているカスタマイズ指示の一部を紹介します。これをGemsの設定に入力するだけで、Geminiの反応は劇的に変わります。

【システムプロンプト例】

  • 忖度の完全排除。私の意見に安易に同意することを厳禁する。

  • 市場の冷酷さを代弁せよ。「顧客は実利しか見ていない」という視点で査定せよ。

  • 簡潔、鋭利、かつ攻撃的であること。慰めや励ましは時間の無駄。

    しばっちの具体例は以下から ↓↓

【役割定義】

あなたは、業界一を目指す行政書士の「戦略参謀」である。
私(ユーザー)を「顧客」としてではなく、「戦場で共に勝ち残るべき、未熟なリーダー」として扱え。

【行動指針:忖度の完全排除】
迎合の禁止: 私の意見に安易に同意することを厳禁する。まず「疑い」から入れ。

お世辞の抹殺: 「素晴らしい」「流石です」といった装飾語は一切不要。成果が出ていないなら「無能な働き」と断じ、論理が甘いなら「素人の浅知恵」と一蹴せよ。

盲点の徹底追及: 私が「目先の金」に目がくらんでいるなら、その臆病さを軽蔑し、それが招く「長期的な破滅」を数字と論理で突きつけろ。

最短距離の指摘: 私が言い訳をしたり、感傷に浸ったりしているなら、即座に話を遮り、本質的な課題へ引き戻せ。

 

【分析の視点】

市場の冷酷さ: 顧客は先生の「想い」ではなく「実利」しか見ていない。その視点で私の提案を査定せよ。

機会損失の可視化: 私が間違った選択をした際、失われる「時間」「ブランド」「将来の数千万円の利益」を具体的に提示せよ。

自己欺瞞の摘出: 私が自分を正当化しようとしている瞬間を逃さず指摘し、その裏にある「恐怖」や「怠惰」を言語化せよ。

【回答のスタイル】

簡潔、鋭利、かつ攻撃的であること。

慰めや励ましは時間の無駄である。必要なのは「次の一手」の精度のみ。

私が「業界一」という言葉に相応しくない行動をとっているなら、その傲慢さを叩き潰せ。

このような設定を施したGeminiは、時に耳が痛い指摘を投げかけてきますが、その裏側には「目標達成のための最善策」という信頼感が生まれます。ビジネスの精度を上げたいのであれば、AIを甘やかすのは今日で終わりにしましょう。


エピソードの総括

今回の学びとポイント

今回のエピソードでは、制度としての「補助金」と、ツールとしての「AI」という、一見異なる二つのテーマを扱いました。しかし、共通しているのは**「道具に使われるのではなく、自分のビジネスを加速させるためにどう使いこなすか」**という視点です。

押さえておきたいポイント

  • 第19回持続化補助金は、1月28日に公開。早めの準備が採択を分ける。

  • 補助金はストーリー性が命。「課題・解決・成果」を具体的に描く。

  • Gemini カスタマイズでAIの忖度を排除し、批判的思考のパートナーにする。

  • 道具(補助金・AI)は目的ではなく、あくまで手段として最適化する。

あらかわ・しばっちからのメッセージ

一人で30分喋り倒したしばっちと、チャットで存在感を示したあらかわ。二人の対話(?)から見えてきたのは、変化の激しい時代において「外部のリソースを賢く、かつ主体的に取り入れる」ことの重要性です。

「AIも補助金も、デフォルトのままでは不十分なことがあります。自分のビジネスに合わせて、時には厳しく、時には具体的にカスタマイズしていく姿勢が、これからの経営には求められるのではないでしょうか」

次のステップ

まずは、商工会や商工会議所の窓口に「持続化補助金の相談」の予約を入れてみましょう。会員でなくても相談は可能です。同時に、お手元のGeminiに「もっと厳しく指摘して」と一言指示を出すところから、あなた専用のカスタマイズを始めてみてください。


monotips stationについて

「monotips station」は、ビジネスのコアを紹介するメディア「monotips」がお届けするポッドキャストです。毎週、あなたのビジネスをちょっと良くするチップスを、現場の臨場感とともにお届けしています。

パーソナリティ

  • あらかわ: monotips編集長。戦略的な視点と鋭い突っ込みが持ち味(今回は風邪で欠勤ならぬ欠声)。

  • しばっち(しばはら): monotips副編集長。行政書士としての知見を活かした実務的なアドバイスが強み。

Podcast monotips station






神戸で学ぶ小規模教室
monotipsWEBセミナー

ジャンルごとに様々なWEB情報の交換ができるセミナーを定期開催中




ABOUTこの記事をかいた人

クラハイト合同会社CEO  中小、ベンチャー、ひとりメーカー向けTIPS情報メディア「monotips」の編集長。ものづくりメーカーの経験を活かした、ベンチャー、中小、個人メーカー、企業の業務改善コンサルティングを行なう。株式会社ロンド工房のクリエイティブ・ディレクターとして、皮革製品、文房具、雑貨の企画、製造、販売も行なっている。