イントロダクション
ついに第300回を迎えた「monotips station」。気づいたら普通に収録していた、というのがいかにもこの番組らしいエピソードです。2026年2月25日(水)の放送では、あらかわとしばっちがそれぞれ今まさに体験している「最前線」を持ち寄りました。
今回のテーマは2つ。しばっちからは「人にお願いされたことはどうしてもできないこと以外はやってみる」というマインドセットの話。あらかわからは「Claude CodeとOpen Claudeで変わる働き方」という、AIが実際に仕事をこなし始めた話です。
この2つ、一見バラバラに見えて、実は「人間がどう動くか」と「AIがどう動くか」という対比になっています。どちらも今すぐ自分の行動を変えるヒントが詰まっているので、ぜひ最後まで読んでみてください。AIと人間の役割分担が問われるこの時代に、両テーマが交差するところに300回記念らしい深みがありました。
1. 誘われたことはYESと言う——しばっちの「やってみるチップス」
1-1. なぜ今このテーマを?
行政書士事務所を営むしばっちは今まさに事務所の拡大を検討中で、ハローワークに初めて求人を出したところです。「いい人が来たら採用したい」という段階ながら、ハローワークの求人がIndeedなどにも自動連携される仕組みには本人も驚いていました。そんな「事業の次の一手」を考えるタイミングだからこそ、「誘いに乗ってみる」というテーマが腹落ちしているのかもしれません。
このセクションでは、しばっちが考える「お願いの受け方」の哲学と、断る際の具体的な基準・方法について掘り下げます。
1-2. 「やってみる」ことで何が変わるのか
誘いに乗ってみることのメリットは、一言でいえば「自分では設定していなかった限界が広がる」こと。ルーチンの中だけで動いていると、知らず知らずのうちに行動範囲を狭めてしまいます。
自分では動かない領域に踏み出せる
しばっちが強調したのは、「知らなかったことを知ることができる」という点です。ボードゲームを優先してきた彼がゴルフに乗り気になりつつあるのも、「外を歩く気持ちよさ」「体を動かせる」という新しい価値に気づいたから。こうした気づきは、自分だけでスケジュールを組んでいたらまず生まれません。あらかわが「このポッドキャストを始めたきっかけもそう」と語ったように、monotips station自体も「ラジオやらない?」という誘いから5〜6年続いてきた産物です。
感謝と返報性が関係を広げる
「頼まれたことに応じると感謝される。そこから返報性の法則で話が広がる」とあらかわは指摘します。「ありがとう」の積み重ねが信頼になり、仕事や人脈につながっていく——これは理屈よりも体感で理解できる話です。ゴルフで人脈が広がるという話に「好きな人が沼にはめたいだけじゃない?」とツッコミを入れながらも、「タイミングが合えばやることになるかも」と認めるあらかわの姿勢が正直で面白い。
「教えてもらう立場」になることの価値
しばっちが特に大切にしているのが、「自分が下の立場になる経験」です。専門家として人に教える機会が多いからこそ、意識的に生徒の側に立つことで人間的な視野が広がると考えています。あらかわが物販や広告のスクールに通い「ザ・生徒の顔」で学んでいるという話も、同じ感覚の表れです。
「うまくいかないことを面白がる。うまくいくことだけやってたら、ちょっと楽しくなくなっていく。」(しばっち)
この言葉は、チャレンジそのものを楽しむことができれば、失敗も次の燃料になるという姿勢を示しています。
1-3. それでも「どうしてもできないこと」は断っていい
やってみる姿勢を持ちながらも、しばっちはラインを引くことの大切さも同時に語っています。断る基準として挙げたのは次の3つです。
まず、法律や自分の倫理観・価値観に反すること。単に「嫌だ」ではなく、なぜ嫌なのかを整理して相手に説明できるようにしておくことが大事だといいます。次に、相手に迷惑をかけてしまうレベルの物理的限界。個人事業主として時間が限られている中で不完全なものしか返せない状況を避けるための判断です。最後に、感情ではなく状況的な無理——このケースは「今はできないが、○○が解消されればできる」と代替案を添えて伝えることを心がけているそうです。
断り方でもう一点印象的だったのが、「結構です」ではなく「いりません」と明確にNOを伝えるという話。営業電話で「結構です」と言ったらOKと受け取られた経験をもとに、あいまいな断りを避けるようにしているとのことです。
1-4. まとめ——「正解に変えるマインドセット」
しばっちがこのテーマに込めたメッセージは「やってみろ、正解に変えるマインドセット」です。最初から正解かどうか考えるのではなく、まずやってみて、その経験を正解に育てていく。それが、誘いにYESと言うことの本質的な意味です。
小さなお願いには0.5秒で「いいですよ」と言ってみる——そんな小さな一歩が、新しい世界への入り口になるかもしれません。ただし、判断力を磨くことと、信頼できる師匠を見極める目を養うことが前提です。特に若い世代は「マインドはオープンに、でも世の中にはトラップも多い」という現実を頭に置いておくことが大切です。
2. AIが本当に仕事をする時代——あらかわの「Claude Code × Open Claude」解説
2-1. Claudeユーザーが興奮するわけ
あらかわはAIツールをいくつか使い分けているものの、ベースは一貫してClaude。GeminiはChatGPT的な使い方、Claudeは深い作業のパートナー、という位置づけです。そのClaudeから登場した「Claude Code」が、ここ3ヶ月でX(旧Twitter)のDX・自動化界隈を席巻しているといいます。
このセクションでは、Claude CodeとOpen Claudeが何者で、実際に何ができるのか、そしてセキュリティ面をどう考えるべきかをまとめます。
2-2. Claude Codeとは何か——「脳みそと手足を持つAI」
Claude Codeは、Anthropicが開発したClaude(AIモデル)をターミナル(コマンドプロンプト)経由でパソコンにインストールして動かすツールです。最大の特徴は、パソコン内のファイルを自律的に操作できること。これまでのAIチャットとの決定的な違いがここにあります。
経理処理が自動化される具体例
あらかわが紹介したワークフローが分かりやすい例です。領収書をスキャン→フォルダに入る→Claude Codeが自動認識→画像からCSVを生成→タイムスタンプ付きPDFとして保存、という一連の経理処理をほぼ自動でこなしてくれる、というイメージです。これまで手動でClaude画面にドラッグ&ドロップしていた作業がなくなります。
サイト制作も「日本語の指示だけ」で完結
あらかわが実際にClaude Codeを使ってサイトを作った体験談も印象的でした。HTMLやCSSをコピペしてチャットに投げる作業が完全に不要になり、「こんな雰囲気でこんなテイストで」と日本語で指示するだけで完成に近いものが出てきたといいます。旧サイトのHTMLを読み込ませて「不足しているデータを照合して」と指示すると、それも実行してくれたとのこと。「部下が増えた感覚」という表現が的を射ています。
記憶を持たせられることの強み
Claude Codeはローカル(自分のパソコン)で動くため、過去のやり取りをマークダウン形式でプロジェクトに保存し、次回そこから読み出して作業を再開できます。クラウドで学習させることへの不透明さがなく、自分の環境内で「専属パートナー」として育てられる安心感があります。
2-3. Open Claudeで「寝ている間も仕事が進む」
Claude Codeがパソコンの「手足」なら、Open Claudeはそれを指揮する「スケジューラー」です。SlackやLINEで「これやっといて」と指示するだけで、Open ClaudeがClaude Codeに作業を割り振り、ブラウザ操作まで含めて実行してくれます。
「朝7時にクラウドワークスにログインして案件をスキャン、条件に合う案件に応募文を送信、夕方には納品物を提示——本人がやったことは都度『OK』と言っただけ。」(あらかわが紹介した東大生インフルエンサーの活用事例)
この話が示すのは、AIが仕事のルーティンを代行し、人間はジャッジだけに集中できる世界がすでに実現していることです。SNS運用・案件応募・スケジュール調整・開発——これらを統合的に自動化し、年商2,000万規模の活動を回している中学2年生の事例まで紹介されました。
2-4. セキュリティと費用——現実的な注意点
強力なツールだからこそ、リスク管理は欠かせません。あらかわが紹介した対策が2点あります。
まず、専用端末の分離です。Claude Codeはパソコン内を自由にクロールできるため、メインのパソコンではなくサブのMac Mini(M1でも十分動作)をClaude Code専用にするのが現実的です。これがMac Miniが大量に並ぶ写真が流行している理由です。
次に、バーチャルカードの活用。Revolutなどのバーチャルデビットカードに月の上限額だけチャージしてAIに持たせることで、万が一カード情報が漏れても被害を最小化できます。費用面ではClaudeのProプランは月3,000円程度ですが、Claude Codeを本格活用するなら月3万円のプランが必要になるケースも多いとのこと。ROIが出るかを確認してからプランアップグレードを検討するのが無難です。
Open ClaudeはオープンソースのためGeminiやChatGPTでの類似機能実装も時間の問題と言われており、今のうちに実験して知見を積み重ねておくことが、将来の「乗り換えやすさ」につながります。
エピソードの総括
今回の学びとポイント
「誘われたらやってみる」と「AIに仕事をやらせる」——2つのテーマは、結局どちらも「自分の枠を超える」ことの話です。人に誘われることで行動範囲が広がるように、AIに任せることで時間と思考のリソースが広がります。どちらも「委ねる」ことへの信頼と準備が前提になる点も共通しています。
押さえておきたいポイント
- 誘いにYESと言うことで「自分では設定していなかった限界」が広がる。断る基準は3つ(倫理観・物理的限界・迷惑リスク)で整理しておく
- Claude Codeはパソコン内のファイルを自律的に操作できる「脳みそと手足を持つAI」。経理・開発・サイト制作などを日本語の指示だけで実行可能
- Open Claudeと組み合わせると24時間自律稼働が可能になり、フリーランスにとっては「月3万円の秘書」になり得る
- セキュリティ対策として専用端末の分離とバーチャルカードの活用が有効
あらかわ・しばっちからのメッセージ
300回積み重ねてきた2人が共通して感じているのは、「人との縁とオープンな姿勢」の大切さです。しばっちはYESから始めることで得た経験の豊かさを語り、あらかわはAIに興奮しながらも「ポッドキャストは声と人柄が伝わるから最後まで残るメディア」と語りました。AIがすべてを効率化していく時代だからこそ、人間にしかできない「気持ちを汲み取る」「群れてつながる」ことの価値が際立ちます。
次のステップ
まず今週、小さな誘いに0.5秒でYESと答えてみてください。そして技術的に興味があれば、Claude Codeの公式ドキュメントを眺めてみるところから始めるのがおすすめです。Mac Miniを新調する前に、サブPCや古いMacで試すだけでも感触はつかめます。AIエージェントの世界は急速に進化中なので、今試しておくことが半年後・1年後の大きなアドバンテージになります。
monotips stationについて
「monotips station」は、ビジネスの小技を紹介するWebマガジン「monotips(モノチップス)」から生まれたポッドキャストです。毎週、あなたのビジネスがちょっと良くなるチップスをお届けしています。編集長のあらかわ(マーケティング・副業・AI活用が専門)と副編集長のしばっち(行政書士・ボードゲーム愛好家)の掛け合いが楽しい2人組。第300回を迎えた今も変わらぬスタイルで続いています。
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本記事はmonotips station 第300回(2026年2月25日放送)の内容をもとに作成しました。









